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瀋陽一の本屋さん

いつのころからか、本屋さんに行くのが好きです。


子どもの頃、愛読していた「小学◎年生」を購入する目的以外にも、
本屋にはけっこういりびたっていたなあ。


「小学◎年生」効果で、定期刊行物である雑誌に
その後順調に(小学◎年生⇒ピチレモン⇒明星/セブンティーン・・・)
はまっていったせいもあるのかな。


でも、本屋で何を読んだり、何をそんなに熱中して
過ごすことがあったのかは、よく覚えていません。


それでもって、こちらにきて何がストレスって

カフェインはそれなりに摂取できる場所が見つかってきたので
よいのですが、


本屋でゆっくりできない


というのが、これまたツライのです・・・


瀋陽最大級の書店「北方図書城」にも
もちろん行きましたけれども、
ぐるっと回って結局、
私が立ち読みできるのは


児童書フロアの絵本コーナーか、
外国語フロアの日本語教材コーナー


くらいでしょう・・・


本屋が楽しめない、というのを愕然と感じて、
瀋陽に来てからというもの、
こちらの本屋にはまったく足が遠のいてしまっていました。


しかし。


あるとき、いつものように道を間違えてとぼとぼ歩いていたら、
太原街の巨大書店の前にたどりついたのです。

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「新華購書中心」
(「中心」というのは、いわゆる「センター」の意味なのですね。最近知った)

忘れもしない、初めて瀋陽に足を踏み入れた約8年前、
夫が初めて連れてきてくれた本屋です。

つまり、8年ぶり。


楽しめないとわかっていながら、
おそるおそる入ってみましたら。


相変わらず電気がちょっと暗めだったので、
8年前の記憶がじわじわとよみがえりました(笑)。


たしか、5階に当時はまだ珍しかったカフェがあって、
(確認したら今もまだあった)
そこでコーヒーを飲んだあと、
装飾品売り場で、
震災のときに落ちて割れてしまった地球儀を
買ったんだよな~とか。
(フロアによっては文具、装飾品なども置いてあるんです)


そんなふうに懐かしく思い出しながらぶらぶらしていて
感じたのは、

本が断然、美しくなっている!

ということでした。

平積みされている
装丁や紙質が格段によくなった気がするのです。


相変わらず本は安くて、
高くても35元くらい(600円くらい)なのですが、
ペーパーバック仕様とはいえ、
なんとなく、オサレな感じさえする。


装丁やデザインで売上をあげるという意識が
根付き始めた証なのでしょうか。

海外の翻訳本も増えているようだし、
そのせいもあるでしょうね。

なにより、7年前にはあちこちにいた、
そこらに座りこんで読んでいる(座り読み?)人がいない!

その様子の変化ぶりにも、驚きました。


結局、5階建ての建物を一周して、
子ども用の絵本と、
日本でも翻訳本が出ているビジネス本を夫へのプレゼントに購入。


改めて、本屋さんってやっぱりいいわー
という思いを強くしたのと、
中国語が読めたら・・・という思いが自然に高まり
やはり自分の向上心や意識に働きかける意味でも
私は本屋には行くべきだな、と改めて思いました。


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女性エッセイとか小説が平積みされた台。
中国の本って、こんな淡くて繊細な色をしていたかな、
と思ったりしました。
エッセイ本などで特徴的だったのは、
シンプルなイラストや写真に、余白を贅沢にとったデザインのもの。
読めないけど、持っていたらなんかカッコよさそー買っちゃおうかなー
みたいな、いつもながら浅はかな思いを抱かせてくれる本が
けっこうありました。
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by tania0418 | 2014-03-20 17:02 | Trackback | Comments(2)

別れの季節

春ですね。

今日は、風が強く、砂埃が舞うため
思うように前進できす、
外出を控えました。


両目にゴミが入ったときの、あのすくむような痛み・・・

瀋陽で粘り続けたコンタクトレンズ生活も二年目に入るのだなあ。しみじみ。


・・・


今月末から、しばらく日本に帰ります。
もろもろの諸事情を考慮し、
実家方面で過ごすことになりました。


初夏にはまた瀋陽に戻ることでしょう。


しかし、このブログをどうすべきか、
ちと迷います。


タイトルに「瀋陽編」とか書いておきながら、

西日本にある、田舎の写真とかアップされても、ねえ。

などと、私が一読者だったら思うので、

うーん、どうしよう・・・。


・・・


・・・


が、せっかく今日という日まで、細々とでも続けて
こられたんだから、続けたら?

という心の声も聞こえる。


まあ、自分で立ち上げて、自分で好き勝手やっているだけの
ブログなのだから、なんでもいいか。


と、自己完結するのみなのです。



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東から望む、毛主席の背中。
その下で、私のほう向いて鼓舞するのは労働者たちです。
いつ見ても、勢いある。

この日は、突然倒れたおばあちゃん(夫の)を見舞いに、
中国医科大学付属病院へ向かう途中でした。

おばあちゃんは、翌日、息を引き取りました。
90歳。みんな、納得しようとするけれど、
あまりにも突然やってきたお別れ。

通夜に向かい、おばあちゃんの遺詠を見たとたん、
キセルをすう、あの笑顔にはもう会えないのだと実感し、
涙が止まりませんでした。
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by tania0418 | 2014-03-20 16:37 | Trackback | Comments(0)

おためし露店商になりたい

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娘の幼稚園の周辺では、
夕方になると、露店商が集まってきます。


布をしいて、商品を並べただけのお店です。

ここを眺めて帰るのが、けっこう楽しい日課です。


もちろん、路上で商売をすることはできませんから、
見回りにきた警察の車をみて、
われさきにと逃げていく店主たちがほとんど。
逃げないのは、賄賂か罰金支払い中、なのかな。

だから、布の上で商売をするのが一番勝手がいいのですね。


さて、
今日もふらっと一往復してみたのですが、
ここに住み着きはじめたころは
いちいち面白かったんだけど、いいかげん見あきたなあ・・・


ラインナップもわかってきたし、当時も今もですが、
大抵において、買いたいと思えるもの、
ないんですよね。


よくあるのは、靴下、子ども用の髪留め、パンツ(下着)、冬用スパッツ、
かご、台所用品、綿棒、便座カバー・・・


要するに、ザ・日用品が市場よりも少し高く、
小売店よりもはるかに安く、売られているのです。


たまには、ノートだけを大量にそろえた店(どれも一冊1元~5元)が
あったりして、ちょっとわくわくしたこともあったけど。


私がほしいものは、ここにはないのか、
それとも、
私がほしいものが、ここにないほどどうでもいいものなのか
は、
まだ判断つけがたいところであります。


でも、こういうお店を見ていると、
私も店を出してみたくなります。


てっとりばやく、五愛市場で仕入れてくるだけなら
明日にでも店は開けるのだけど、
さて、何を売ろう?


ここの露店の鉄則は、50元(約800円)を超えない、こと
でしょうか。

どこも、安くて大量にある店が繁盛している様子。

高すぎると、通りすがりの人は財布を出したがらないんですね。

でも、安物を大量に仕入れたら、寒いのに連日店を出して
さばかなければならない。


じゃあ、フリマみたいなことでいいのでは?
と私がいうと、夫は、

「中国人は、中古品はあまり好きじゃない」

のだそう。そうなのー?
新品にしたってここのを二、三回使ったらもうボロボロじゃん
などど言ってみたところで、
それが彼らのプライドならば仕方がありません。


はて、迷うところです。


以前、夫が、靴売りにチャレンジしたことがありました。

友人が勤める靴メーカー(日本でも売ってるもの)から
在庫処分みたいな形で男性用シューズを50足くらいかな、
買い取ったんです。
まあ、たぶん工場からの横流し、ですね。


それを、破格の1足200元(約3000円)で売り出した・・・
(おそらく、このストリートで最も高品質&高額!)

まではよかったけれど、一日座り込んで何足売れたと思います?


一足です(笑)


夜になって200元から80元に値下げしたけど、
こうなったら暗くて見えないしもう売れないよ(笑)。


そのような前例もしっかり参考にしつつ、
私が一日店を出すとしたら何を売ろうか・・・

・・・

みなさまのアドバイスをお待ちしています。
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by tania0418 | 2014-03-14 22:52 | Trackback | Comments(0)

私が久光の中で一番好きな場所

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中街にやってきました。

久し振りに、日系デパート、久光でお買い物です。

ええ、ひとりで。


上海、大連などでは
すでに老舗日経デパートとして
有名ですね。昨年11月オープン。
新しく建設された百貨店なので
トイレも非常にきれいです



日本の雑貨、食品もわりと充実していて、
かつ輸入食品なども豊富なので、
今日も、地下一階はお客様でにぎわっておりましたね。


しかし・・・・・・・・・大丈夫か2階以上。
週末というのに
お洋服やインテリア雑貨のフロアは
ちょっと歩いててさみしかった・・・です。


かくいう私も、
買い物してるというより見物してたわけですが、、
やっぱり、瀋陽の貨幣感覚からすると
久光のものは高いですね。


デザインも豊富だし、
品質はぴかいちなのですから、
本当に安心して買い物できる場所なのですが、
私じゃなくて、瀋陽の方々にそれが伝わると
いいなあと思います。


(いまだに、久光の存在を知らない瀋陽人も
私の周りには多い、ですから)



ところで、久光の中で
私が一番すきな場所があります。それは。


3階、スポーツ用品フロアの奥のほうに、ひっそりと、


いや、けっこうなスペース割いて陣取っている、


日本ではわりとメジャーな・・・


じゃーん


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ESQUIRES COFFEE です 笑!

これ以上、ここがカフェであることを
説明できる写真がないのですが、、、
しかし、つまりここは、
久光の中でも、とんでもなくすばらしい位置にある
カフェだということがいいたいのであります!!



これを瀋陽で発見したときの喜びは、
中街の歩行者天国の中心で愛を叫びたいくらい!
・・・だったかな。


でも、実際、見つけたときは
「おぉ」と声が漏れましたよ、ほんとに。


何がいいって?


お客様が少ない(汗)

かつ、

写真のとおり、開発中の中街が丸見え、だからです。


地下で(あるいは高すぎる場所で)
飲食をするのが苦手な私にとって、

中街で、この眺めで、静かな(・・・)場所、

ほかにありません。


土曜日の昼過ぎから
カプチーノ1杯(28元/TALLサイズ/約400円)で、
約二時間、4人座れるソファー席に居座りましたが、

いやー読書に集中できた!(笑)


Wifiがつながらないので仕事には不向きですが、
ここは一人になってぼーっとしたいときの、
私にとっての、ちょっとした穴場、であります。


お客さんが増えてほしいような、

増えてほしくないような、

いや、やっぱり増えてほしいような・・・


しかし、私が私のお財布事情なりに
久光を応援できることといったら、
食品買い込んだついでに
ここでゆっくりすることくらい、かもしれないと思いなおし。


お客様が増えるまで、
しっかり穴場感を味わいつくそうと
思っています。

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窓際の席では、交差点に入ると
いうこと聞かない子どもみたいな動きをする
車、タクシー、バス、による渋滞を俯瞰することもできる。
奥には開発中のクレーン、コンクリート・・・
工事現場マニアにはたまらない、絶景ポイントでは!

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by tania0418 | 2014-03-09 00:59 | Trackback | Comments(0)

保護か。過保護か。

義母の体調がすぐれず、
家族総動員で家事その他を
手わけすることになりました。

おばあちゃんの存在とは、
大きいものです。

義父は、すでに他界していて、
子どもの面倒やごはんの支度など、
知らぬ間に義母の小さな肩に
負担が乗っかりすぎていた・・・かもしれない。



さて、私が義母にかわって担当したのは、
娘のいとこにあたる、義姉の娘・ジョジョのお迎え。

義母は、ほとんどの時間を
ジョジョの学校、塾の送迎、ごはんに費やしています。

お父さんは会社員、お母さんは自分で商売をやっているため
お世話のほとんどはおばあちゃん。
でも、これも中国では当たり前の家族像。


小学3年生のジョジョは、
残念ながら勉強ぎらいの、おしゃれといたずらが
大好きな女の子です。
娘とは、けんかしつつ、いつも遊んでもらっています。


今日は、初めて彼女の通う小学校へとやってきました。


義母の家から徒歩7分の距離。


午後4時、学校が終わり、
保護者が正門前に集まっています。

保護者の群れに交じり、
ドキドキしながら、「三年四班」が出てくるのを待ちました。



中国では、
送り迎えは保護者がかならずつきそう
ことになっています。


というか、ここ十年くらいで、そうなってきたようですね。


車が危ない。人さらいがいる。


などがおもな理由のようです。


中学校にあがるまでは、
子どもがどこに行くにも、
一人で行動させることはほとんどなくなりました。


夫の時代(20~30年前)は、

「ひとりで学校に行かされたし、
友達だけでバス5つ駅分離れた公園に遊びにいってた」、

と言いますが、これはいったい、どういう時代の、
いや人の心理の移り変わりなんでしょうか。


私なんかも、「学校帰りくらい道草してくれば?」
と思うんですけど、そんなふうな態度でいると、

「危機感がうすい!」

とよく、家族やら他人やらに注意される。


マンション下の、部屋の窓から見える公園で、
娘をひとり遊ばせていたら、

「カン ハイズ!!」(子どもをちゃんと見てなさい)

と、同じ公園で自分の子どもを見張る
知らないおばちゃんに、注意されたこと幾たびか。


そんなに言うなら一緒に見てくれたらいいのに・・・
という厚かましい態度は中国仕込みですが、
でも、それが注意を促してくれたおばさんだったことを、
ラッキーと思うべき、かもしれないのです。


「あのスーパーで人さらいがでた」

「さらわれた子どもは農村に連れて行かれて、働かされる」

というニュースや噂話、
経済格差がこれだけ広がる中国においては
もっと真剣に受けとめたほうが
本当はいいのかもしれません。


かといって、猜疑心、危機感ばかりを募らせても・・・
という西日本的なのほほん気質が、
どこかで渦巻いているわけでありますが。



というわけで、周辺の保護者の年齢層を観察しつつ
ジョジョを待っていたら、
「3年4班」のプラカードを持ったクラスの中に、
見つけました。


案外と、私が来たのをうれしそうに発見してくれました。


帰り、ジョジョと「今日はどうだった?」なんて
中国語で会話。


ジョジョは、私に気を使って
最初はゆっくり話してくれるんだけど、
途中で忘れちゃうのか
後半はネイティブスピードでまくしたてられ、
結局最後は「ユーティアオ(揚げパン)」と「チータン(卵)」しか
聞き取れませんでした。


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自家用車で迎えにくる保護者も増え、
小学校があるあたりはどこも、4時前後にたいへんな渋滞を
引き起こしています。

学校側も、子どもを保護者に手渡すまでが仕事。
門前には先生とガードマン、
まだ親が迎えにきていない子どもは、
校内で少し待機させていました。


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by tania0418 | 2014-03-06 23:29 | Trackback | Comments(0)

いつの間に・・・

「この店行ったことあるよ!」


と、散歩途中の娘がいうので振り向いたら、

例の移動式プレハブの食べ放題小屋でした。



お父さんと入ったんだそうです。


いつの間に・・・


「すごくおいしかったよ!」


娘はそう教えてくれるのですが、
子ども心を失ってしまった私は
まだ、入る気持ちになれません。


だって、中身が想像できる。

(ごはん、数種類の串上げ、白菜スープ(あるいは鍋)、ナムルなど・・・)


このお店、冬季限定のような気もするから、
私は、チャンスを逃すかもしれません・・・ね。

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by tania0418 | 2014-03-06 22:27 | Trackback | Comments(0)

5歳児の宿題

娘は、ローカルな現地幼稚園に通っていますが、
毎日宿題をもってかえってきます。


20以下の数の計算ドリル、
ピンイン練習帳、
漢字練習帳


が主な宿題です。


もっと、教育熱のすさまじい幼稚園だと
さらに多いと思います。

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娘は、
先生に怒られるからといって、
いつも宿題をやっていく派です。


私はどっちでもいいと思うので
本人に任せています。


(「宿題しなくてもいいよ」といっても、本人が「やる」というの・・・)


でも、5歳で宿題が出るって、やっぱり
日本の感覚じゃないね。

私だけ? 


今年は、日本社会に少しでもスムーズに溶け込めるように、
早めに帰国して、
可能ならば日本の幼稚園に通ってもらいたい
と思っているのですが、
今とのギャップ、大きいだろうなあ。



こんなローカルな幼稚園でありながらも、
条件反射のようにしつけられてきたこと、


たとえば


◎静かに先生の話を聞くときは、
胸を抱えるようにして
両腕を机の上に重ねておく

だの、

◎授業中に態度がよかったりすると
シールや消しゴムをもらえる、

だの、

◎写真を撮るときは必ずポーズをつける、
(胸の前で、手でハート型をつくるとか)

だの・・・。


それぞれにいい面もそうでない面もあると
思われるのですが、
娘を冷静に観察してみれば、
日本的な協調性は少しかけてると思うし、
かといって
自己主張が中国の子どもたちほど強いわけでもない。


スポンジのように、
いろんなことをそのまま吸収してしまう
お年ごろだからこそ、
私くらいは宿題なんかはどっちでもいいよ
というスタンスでいようかなあと、思ってしまうのですが。



去年の今頃、ズボンのすそで号泣していた娘が
(どっちかっていうと私が・・・)
いまや大好きな男朋友(ボーイフレンド)もでき、
老公(夫)と呼んで遊んでいるのですから、

いいよいいよもうなんでもいいよ。。


という気持ちです。


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今日は、幼稚園の帰りぎわ
「授業で使うピンイン練習帳がない」
と先生に言われたので、
娘とコンビニへ。

一冊0.5元。

子どもの使う練習帳に、
これ以上のデザインを探し求めることは不可能。

表紙は、中国の国民的アニメ「喜羊羊」(シーヤンヤン)から。
上のスミのほうに「未来系列紙品」とあったのですが、
懐かしい、わら半紙の手触りです。
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by tania0418 | 2014-03-04 23:02 | Trackback | Comments(0)

再読してまた感動

路上でタンを吐く習慣、

うるさいほうがおめでたい(孤独はよくない)文化、

人とのつながりがいかにモノを言うか社会、

白髪でいるより髪を染めたほうが社会的に有利だと信じる思考、

よりよい場所、環境を求めて何が悪いと開き直る性分、

・・・

中国に来てから

へえなるほどそうなのか~、と

身を持って納得、感心、圧倒されていたあらゆることが、

10年前に読んだこの本に、すべて書いてありました。

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星野博美さん著『転がる香港に苔は生えない』。



大宅賞を受賞して話題になった時期に、
あるいは、
中国人と付き合い始めて浮かれていた時期に(遠い・・・)、
購入した本であろうと思います。



この分厚いノンフィクションを読み始めたら
冒頭からおもしろくて、ぐっとその世界に入り込んだようなことが
10年前の日記に書いてありました。



しかしながらこの中国行きが決まって
なぜか持って行こうと思うまで、
再読はもとより開いたためしがなく、
なぜこんな分厚い本をわざわざ運んできたのかも忘れかけてた先週、
本棚の整理をしていて開いてみたが最後、

はまっています。


読み終わるのがもったいないとはこのことでしょうか。


それにしても驚くべきは、ほとんどの内容を忘れていたこと(笑)


中国をよく知らない時期に読んでも面白かった(ことは覚えている)のですが、
中国をちょっとだけかじった今読んでも、いや今だからこそ、
新鮮な面白さがあります。


やわな同情や感傷は一切排除して、
生身の星野さんが持つ、ただまっすぐな視線でもって
映し出された香港、新移民、そして返還。


当時社会問題になった新移民でいえば、
香港人が大陸からの新移民をさげすむのと同じように、
いまの瀋陽にも、
瀋陽人が農民工(農村からの出稼ぎ)を同じようにさげすむような視線、言葉を
感じることがあります。


たとえばこうです。

この本の中で、
以前の香港には秩序があった。新移民が流れ込んできて、そうではなくなった、と
ある中流階級の女性は言うのです。

そして、私もこれと同じような言葉を、瀋陽で聞くことがある。

地下鉄にのっていて、マナーがないのはほとんどが農民工なんだ、と。
地下鉄の駅で子どもにおしっこをさせたり、
タンを吐いたりするのは、瀋陽人ではないよ、と。

だけど、本当にそうなんでしょうか。
あのマナーのなさは、すべて農民工のせいであろうか、と。
実情をよく知らない私でさえ、ちょっと疑問に思うことが多かった。


当時の返還フィーバーに沸く香港の激動ぶりと、
経済成長にともない不動産価格の上昇がいまも続く瀋陽。

やっぱり、どこかで重なっているのかもしれません。


たとえ中国に興味がなくとも、
その社会に生身でぶつかる星野さん自身の
ゆらぎ、あるいは、ゆらがなさ、とも相まって、
非常にこころを揺さぶられます。


何かを見つめる、あるいは何かにぶつかったとき、
自分はこうも自分に正直にいられるだろうかと思うし、
また、それを嘘偽りなく伝えられるだろうかと、
何度も何度も問いかけました。


何を隠そう、星野博美さんの本は
処女作『謝謝チャイニーズ』のほか
読んだことがありません!
(新刊が出るたび、書評やインタビュー記事はチェックしてたのですが・・)


日本に帰ったら、もっと星野さんの著書を!
と心に決める昨今です。
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by tania0418 | 2014-03-04 00:10 | Trackback | Comments(0)

trouble cafe!―中国女子がカフェでケーキを注文するとき

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日曜日の午後。

帰り道にふらっと立ち寄る、「trouble cafe」には、
今日も若くてサレオツな中国女子でいっぱいです。


まわりは、洗車場とか修理工場なんだけどな・・
どっからわいてくるんでしょう。
いつも不思議に思います。


ふととなりの席に目をやると、
若い女性二人組が、向かい合って
しゃべりながらケーキをつついています。


しかし、テーブルの上のケーキの数は3つ。


すべてのケーキを
味わい尽くさないなんて、もったいない!


そんな中国女子の声が聞こえてきそう。
カフェでなくても聞こえてくる声ですけどね。


好きなだけケーキを注文したって別に
驚くこことじゃないじゃないか、と
自分自身をぎゅうぎゅうに縛り付けている
何かにきづき、ハッとさせられます。


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昨年の冬の入口、たしか11月ごろのこと。


仕事を終え、領事館前から258のバスに乗り、
鉄西区に向かっているときのことです。


いつもの、しつこいようだが私が瀋陽一恐ろしいと
思っているあの遊園地のある
「南湖公園」をと通り過ぎ、しばらく走っていると。


あれ、こんなとこに店なんてあったかな。

というところに、この店が突如現れたのでした。


中国の一般的な団地の1階。

外壁や門構えの様子は、あたりの団地と
どう見ても雰囲気の整合性がとれないもんですから、
目立つといえば目立つんです。


その店がカフェであることが判明してから、
こんなところに西洋風のカフェなんかつくって、
お客様がくるのかしら、とちょっと心配になり・・・


余計なお世話が
だからこそ行かねば!という使命感に変わり、
私が店にはいったのは、
オープンから3カ月後のことだったようです。

(ただカフェに行きたかっただけ・・・)

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老板は、ショートヘアの似合う
かわいい女の子。
私が日本人だとわかると、
片言の英語で対応してくれました。


メニューはすべて中国語で書かれているので
全貌は明らかではないのですが、
コーヒー類の飲み物のほかに、
この老板がつくるケーキが、
いつも2、3種類あります。


そのケーキのおいしさに、
目玉が飛び出るほど驚いた。


これは、瀋陽のあらゆるケーキ屋さんにおいてある
ケーキよりも、おいしいんじゃないか?!


帰り際、精一杯のお礼と「すーごくおいしかった!」と伝えたところ、
彼女が「ありがとう」といいながら、
「・・・この人知ってる?」と、一冊のケーキレシピ本を見せてくれました。


それは、
パティシエ・小島ルミさんのベストセラー本で、
中国で翻訳出版されたもの。そして、

「わたしは彼女の本が大好きなの!」

と、目をきらきらさせて教えてくれたのでした。


レシピもすばらしいけど、彼女の技術もすばらしいんだと思う!
またいいお店見つけちゃった!


なんて思いながらバス停まで歩きながら、
私は改めて思った。


瀋陽って、やりたいこと、
じゃんじゃんやれる場所なんだと。


あのカフェも、おそらくは無許可のお店です。


どっからどうみても、個人経営だし、
当局から許可をもらって営業しているほど
公的な空間とは思えません。


ただ、ケーキを焼くのが好きで、
環境があって、だからお店を始めました、
っていうことだと思う。


そして、それをポンとやってしまえる今の
瀋陽のゆるい、いや、自由な風土。


資格がないことや行政に管理されないことで、
いろいろなリスクも高まるけれど、
「好き」でやっているとか、
「誠心誠意」でやっているとか、
そういうお店には感性が宿っているし、
それに対する寛容さがある
いまの瀋陽も、やっぱりいいなと思った。

チャンスはいくらでも、あるんですね。
私も・・やるか! オーガニック用品の店!(笑)


彼女の独学の過程に、
小嶋ルミさんの本があって、
瀋陽でカフェを作ってくれて本当にありがとうって、
ここを利用するたび、いつも思ってます。


おすすめはストロベリーケーキ。
バースデーケーキも始めたというので、
夫の誕生日にホールチーズケーキを注文したけど、
無言になるほど、おいしかったです・・・。

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店内はどことなくカントリー調で、
器や本がならんでいる棚があるのも好感度高かったし、
なによりWifi無料!
店内は狭いけど、気にならないです。

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by tania0418 | 2014-03-02 21:44 | Trackback | Comments(2)

新・ビザ更新体験!

先日、ばたばたしながらも
ビザの更新に行ってきました。



1年ぶりにやってきた、北陵公園前の出入国管理局。

行くたびに、気分が重くなるこの場所。

しかし、私は、どうしても、行かねばなりません。

はあ・・・


昨年、中国における出入国管理法が
大幅に改正され、外国人に対する
取締が厳しくなってきました。


お世話になっていた学校にも、
突如警察が入り、

「外国人を雇用しているそうだが、許可はとってあるのか」

みたいな尋問が、本当にあったそうです。


もちろん、そんな基本的なことはクリアされている学校で
就労ビザもいただいて、働いていたわけなのですが、
にわかに外国に対する対応が
ざわつき始めるのを感じつつ。


今回のビザ発給の手続きでは、
いったいどんな押し問答が繰り広げられるかと
ひやひやしながら参ったわけですが・・・


結論から申し上げますと、


これが、過去数年で比較して
接客レベルにおいては最高レベル。


書類の不届きなどで、
結局3回往復するハメになったことをさしおいても、
今回いただいたビザがなんと、

”2年間往復し放題の親族訪問ビザ”

というのには、やっぱり驚いたなー。


こんな種類のものは、今までになかったと思います。
1年マルチとか、そんなもんじゃない?


娘においては、3年間往復し放題、なんだそうです。
へえ・・・


なんとなく、中国の懐の大きさを感じました。


いや、中国がどんどん世界標準で外国人を受け入れようと
している気配なのかもしれません。

いやいや、私はただの、中国人の家族を持つものとして
受け入れられただけなのかもしれません。


でもでも、やっぱり、外国人配偶者だからといって、
これは今までにない門戸の開き方
だと私は思う。


だって、期間限定永住権みたいなものでしょう。
これは、日本の外国人に対するそれと
同等か、それよりもちょっとゆるい、ような気がします。


まあ、これをもらうために(法改正したために)、
日本に一時帰国し、
戸籍謄本に外務省でハンコおしてもらってから
ふたたび中国大使館に行ってハンコ押してもらうという、
チョウ・メンドクサイ手続きを経たうえでの
成果なのですが。


報われた感は、胸いっぱいです。



もうひとつ、
特筆すべきは、その接客レベルにあったかもしれません。



最近、窓口対応する役人が、若返りしました。
つまり、世代交代というんですか。


公安当局で、
20代~30代の若者に対応してもらったのは
今回が初めてです。


だからなのか、接客が、
決して丁寧とはいえないが、
親切だった。


つまり、

ぶっきらぼうではあるが、何気ない会話もできる。


パスポートを、そこまで投げない。


質問を重ねても、ため息をつかずに、答えてくれる。


おまけに、最後の最後に対応してくれたお兄ちゃんは、
日本語が少し操れたのもあって、
ときどき「笑顔」だった!(片言だったので、照れくささもあったと思う)


・・・


それ以上の世代、去年まで私が対応してもらった
40代の方々は、こうはいかなかったよ!


パスポートは信じられないくらい投げ返され、
ため息交じりで、にらみ聞かせて、質問はそれ以上するな、
出直してこい! 

・・・みたいな威圧的な雰囲気しか、
あのカウンターにはなかったよ・・・(思い出すと・・・涙)



これは、世代のせいだろうと思う。


海外を経験したり、情報を見聞きしたりして育った世代と
そうでない世代との違いだと、私は思う。


たった、これほどのことに”ありがたさ”を感じてしまうのが
中国の接客の実情なわけですが、
これからは、
世代交代とともに、接客文化というものも
変化していくのであろうなと思います。

a0279234_073129.jpg


その帰りに寄った、公安当局の目の前の北陵公園にて。
北陵公園とは、清国二代皇帝・ホンタイジの墓陵がある
広大な公園です。
(3/14訂正:ヌルハチのお墓は福陵(東陵区)。長年勘違いしていました!)
清の時代の建築、装飾を見物でき、しかもゴミひとつない
すがすがしく手入れされている有料公園なので、
気分転換に最適!

写真は、昭陵(まさにホンタイジのお墓)の手前の門にある龍の壁で。
何度か見ているのですが、当時の中国の装飾技術の高さと
美意識の高さを感じます。
(ちなみに、ここまでで6元、この奥に入ると30元かかります。
この日は6元で帰りました。)
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by tania0418 | 2014-03-02 00:41 | Trackback | Comments(2)


フリーランスの編集・ライター。夫の故郷、遼寧省瀋陽市での、食、子育て、仕事。 お問い合わせ、そのほかはこちらへ。ken76ya@hotmail.com


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